完成工事紹介
海老名市立中央図書館

(工期:2014(平成26)年12月10日~2015(平成27)年8月31日)

施工

監理技術者: 中谷 次利
現場代理人: 中谷 次利
現場監督員: 豊島 洋平

どのような目的で今回の改修にいたったのでしょうか?

海老名市立図書館の建物は1984(昭和59)年11月に完成、翌1985年4月にオープンし、ちょうど30年目のタイミングで今回の改修となりました。老朽化が一つの要因です。

加えて公的施設の管理運営を民間組織に委託する指定管理者制度が2003(平成15)年からスタートし、2013(平成25)年4月に図書館条例が改正されてこの制度を適用する下地が整います。募集・選考を経て同年12月にCCC・TRC共同事業体が指定管理者として指定され、同時に大規模改修工事の設計がスタートします。

TRC(株式会社図書館流通センター)は全国400余の図書館で過半の委託を受ける業界最大手、一方のCCCは「TSUTAYA」を運営するカルチャー・コンビニエンス・クラブで、これからの図書館がどうなるのか、大きな期待をもって注目されたプロジェクトでした。

建物の概要と特徴

利用者ニーズを重視した開館日・開館時間の拡大(365日、9時~21時)はもちろん、各種イベントや企画展示などに対応した施設メニューの充実が図られました。また、スターバックスや蔦谷の書店が併設されるという斬新なアイデアも満載です。

地上4階・地下1階、鉄筋コンクリート造3,600㎡の建物が、特徴の一つであった円形吹抜けを活かしながら、木材を多用した内装により、温かみのある空間へと生まれ変わりました。座席数は120席から約4倍に、開架図書も12万冊から2倍以上に増えます。

ライフスタイルの変化に対応して4階にはキッズコーナーも設けられています。

機械設備工事において考慮したこと

最適な読書環境を提供するために騒音値はNC35以下、という設計条件を満足する消音対策を施しました。また、外気導入量が大きいので、地下1階部分および1階から2階の吹抜け大空間に関しては給排気バランスの調整に注意を要します。

現場では発注者、監理者、他業者との打合せ調整が重要です。一般的には発注者が完成後の施設管理を行いますが、今回は施設管理が外部委託されており、運用開始後のイメージと当初設計のギャップが議論の俎上に上ると、結論に達するまでの時間が工期に影響を及ぼしかねません。設計図が万能ではなく、それさえも常に見直されている中で、現場は具体的な形を作り上げていかなくてはならないのです。

就活中の皆さんへ

現場管理は大変な仕事です。知力、体力さらに簡単には折れない心が必要です。しかし、それだけに竣工時の達成感は忘れられないものがあります。一度経験すると、また次に挑戦したくなる、そんな気概が生まれてくるのもこの仕事ならではです。

建物は何十年も残り、地図に残ります。そんな仕事を一緒にやってみませんか?

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海老名市立中央図書館 大規模改修工事(機械設備)
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海老名市立中央図書館
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