完成工事紹介
板橋区本庁舎南館

(工期:2012(平成24)年10月23日~2015(平成27)年3月16日)

監理技術者・現場代理人: 笹島 義人

どのような目的で今回の改築にいたったのでしょうか?

既存の庁舎は北館と南館で構成されていました。南館は1962(昭和37)年に竣工しています。1987(昭和62)年に北館が建設されますが、この時、南館は2000(平成12)年に建替えることを前提に耐震・内装・設備の改修を実施しています。

しかしそのまま手が入れられることはなく、老朽化、狭隘化などの問題に加えて耐震性についても見直しが行われ、2015(平成27)年4月、旧南館の竣工から53年目にして今回の改築工事が完成、グランドオープンにいたりました。併せて北館の一部改修も実施しています。

どのような建物ですか?概要と衛生設備の特徴を教えて下さい。

改築した南館は延べ面積13,500㎡、地上7階、地下1階の規模です。地下1階は駐車場、1階から6階には窓口、事務室、防災センター、教育支援センター等が配置されています。7階は屋上庭園となっており区民の方に開放されています。

また震度7の地震を想定した免震構造(地下1階柱頭免震)となっており、地震時の安全性が確保されています。それに対応し、設備的にも配管の納まりには特殊なディテールを採用しています。

各階トイレはシステムトイレを採用し、全てのブース内にベビーチェアが設置されています。また、ユニバーサル・デザインの思想に基づいて多機能トイレも設けられ、車いす対応、オストメイト(人工肛門・膀胱造設者)対応、体調不良時の横臥施設装備など全ての人に使いやすいことが考慮されています。

工事の中での頑張りどころはどこでしたか?

免震構造の建物を施工するのは初体験だったので、柱頭免震構造の地下1階駐車場部分の配管、ダクト、ケーブルラック等の納まりは3D-CADを駆使して空調設備、電気設備の施工図のすり合わせを何度も行い、お互いの設備の干渉および免震可動範囲の躯体等との干渉を避ける納まりの検討に苦慮しました。

それだけに、この部分が完了したときの達成感はとても大きなものがありました。

また、竣工時は長い工期を無事に終えた安堵感と、新たに生まれ変わった南館庁舎のなかで、当社施工の給排水衛生設備が生きていることに現場の仕事のやりがいを感じました。

就活生の皆さんへ

多くの人々が利用する公共施設の建設に、今回、私は現場代理人という立場で関わることができました。現場管理という仕事は、一つの現場で様々な立場の人と繋がり、また協力し合って一つの建物を完成させる仕事です。その建物を完成させた時の達成感は、他の仕事で得る達成感とは一味も二味も違うのではと思っています。是非この達成感味わってもらいたいと思います。

お問合せ窓口
メールでのお問合せはこちら